自由と責任ある自立型組織の目的は、顧客のためにある! (Niverplast前編)

2019.12.01

「ティール組織」の中で出てくるような、階層型組織ではない、自立型組織(セルフマネジメント型組織)が進んでいる企業への訪問を5社して、共通して大きな特徴があること体験しました。

 

・彼らは仕事(=顧客への価値提供)をとても楽しんでいる!

・顧客からの難しい要望をクリアすることを喜びに感じている

・彼らはチームで一丸となって仕事をしている

 

現場の各チームが自分たちで適切な管理と創意工夫をできるような環境を経営陣は作っている。いわゆる、社員を管理したり、マネジメントするというものはそれらを阻害させるものと捉えている。

 

どこの企業も、共通して「社員が自らの意思で、顧客にもっと価値を届ける」ために、組織をセルフマネジメント型にしていたという気づきがありました。

 

オランダのすごい製造会社を訪問!

 

アムステルダムから車で約2時間行ったところにある、Niverplastという会社を訪問した体験を共有します。創業30年で、社員170名、売上60億円ぐらいの、食品パッケージ機を造っている製造業の会社です。

「こんな工場なら働いてみたい!」と思うほど、建物のデザインが素敵で、「この人たちと一緒に働きたい!」と感じるぐらい、どの人たちも笑顔で、感じがよく、手を振ってくれたり、とてもよいエネルギーを感じました。

 

※一緒に連れて行った4歳の息子も、「あそこで仕事したい」と次の日になっても言っていたほど。子供は感性が高く素直なので、感じるんですね。

WEBサイト

https://www.niverplast.com/

会社Movie(1分50秒)

https://vimeo.com/255056416

 

WEBサイトやムービーからも感じられますが、従来の工場の堅いイメージはなく、会社全体がwe workのような、素敵な職場になっており、組み立て現場・設計事務所・社員食堂・Playルーム・トイレ・バーベキュー施設などどれも最高の環境でした。

顧客の9割が海外!情熱がすごい!

ツアーで行った我々一同、食堂に集まり、創業者の息子さん(現社長)の会社案内のプレゼンテーションを聞きました。

プレゼンテーションの冒頭が、まず「Our Passion(我々の情熱)」から始まります。

書いてあることを日本語にすると、

我々の情熱:

情熱的で、プロフェッショナルで、質の高いチームが、あなた(顧客)と共に、ハイクオリティで、イノベイティブで、オペレーションが簡単でユニークな梱包ソリューションを提供し、ビジネスを改善します。

私たちは、最も低いトータルコストと、100%の満足を保証します。

あなたは、私たちと同じようにNiverplastに満足するでしょう。

 

これはいわゆる、企業のビジョンであり、存在目的や存在意義、経営理念・パーパスと呼ばれるものを表現していると感じました。

顧客に対してどういう価値を提供しているのかが明確で、この目的のために、ここの社員は集い、一緒に仕事をしています。

 

顧客に向けた存在目的を、私たちの情熱と表現してプレゼンテーションが始まるあたり、ぐっと引き込まれました。

そして、現在顧客の9割は海外と言います。最大の競合はベルギーにあるそうです。Niverplastは、営業だけでなく、エンジニアも誰でも顧客と話をし、顧客との関係性はまるでフレンドのようだと言います。

 

その後プレゼンは、創業から今までのビジネスの変遷の話があった後、組織運営のポリシーについてありました。

 

私たちは、管理職がいません。すべてオープンで透明です。など、セムコ社と同じような思想が並びます。(詳しくは後編で)

顧客に価値を届けることが目的であり、その目的を最適に届ける手段として組織形態がある!

 

別で訪れたABN銀行のツアーでも感じましたが、
自己組織化や自立分散型と呼ばれる組織形態は「目的ではなく、手段である」と改めて思いました。

 

組織形態の変革をサポートするプログラムを提供していると、組織の形がどうあることがよいのか?という視点になりがちです。

ここは最大の注意点だと思いました。

 

私たちは顧客にどんな価値を届けたいのか?が先にあり、それを届ける組織はどうあると最も自立的に顧客に価値を提供するようになるのか?と発想することが何より大切であると思いました。

 

「顧客価値の最大化を組織形態で支える」

 

これを肝に命じておこうと思いました。

 

Niverplastの組織形態の思想については、後編に続く

 

ライター:Yusuke Nagai

  

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自由と責任ある自立型組織の目的は、顧客のためにある! (Niverplast前編)

「ティール組織」の中で出てくるような、階層型組織ではない、自立型組織(セルフマネジメント型組織)が進んでいる企業への訪問を5社して、共通して大きな特徴があること体験しました。

 

・彼らは仕事(=顧客への価値提供)をとても楽しんでいる!

・顧客からの難しい要望をクリアすることを喜びに感じている

・彼らはチームで一丸となって仕事をしている

 

現場の各チームが自分たちで適切な管理と創意工夫をできるような環境を経営陣は作っている。いわゆる、社員を管理したり、マネジメントするというものはそれらを阻害させるものと捉えている。

 

どこの企業も、共通して「社員が自らの意思で、顧客にもっと価値を届ける」ために、組織をセルフマネジメント型にしていたという気づきがありました。

 

オランダのすごい製造会社を訪問!

 

アムステルダムから車で約2時間行ったところにある、Niverplastという会社を訪問した体験を共有します。創業30年で、社員170名、売上60億円ぐらいの、食品パッケージ機を造っている製造業の会社です。

「こんな工場なら働いてみたい!」と思うほど、建物のデザインが素敵で、「この人たちと一緒に働きたい!」と感じるぐらい、どの人たちも笑顔で、感じがよく、手を振ってくれたり、とてもよいエネルギーを感じました。

 

※一緒に連れて行った4歳の息子も、「あそこで仕事したい」と次の日になっても言っていたほど。子供は感性が高く素直なので、感じるんですね。

WEBサイト

https://www.niverplast.com/

会社Movie(1分50秒)

https://vimeo.com/255056416

 

WEBサイトやムービーからも感じられますが、従来の工場の堅いイメージはなく、会社全体がwe workのような、素敵な職場になっており、組み立て現場・設計事務所・社員食堂・Playルーム・トイレ・バーベキュー施設などどれも最高の環境でした。

顧客の9割が海外!情熱がすごい!

ツアーで行った我々一同、食堂に集まり、創業者の息子さん(現社長)の会社案内のプレゼンテーションを聞きました。

プレゼンテーションの冒頭が、まず「Our Passion(我々の情熱)」から始まります。

書いてあることを日本語にすると、

我々の情熱:

情熱的で、プロフェッショナルで、質の高いチームが、あなた(顧客)と共に、ハイクオリティで、イノベイティブで、オペレーションが簡単でユニークな梱包ソリューションを提供し、ビジネスを改善します。

私たちは、最も低いトータルコストと、100%の満足を保証します。

あなたは、私たちと同じようにNiverplastに満足するでしょう。

 

これはいわゆる、企業のビジョンであり、存在目的や存在意義、経営理念・パーパスと呼ばれるものを表現していると感じました。

顧客に対してどういう価値を提供しているのかが明確で、この目的のために、ここの社員は集い、一緒に仕事をしています。

 

顧客に向けた存在目的を、私たちの情熱と表現してプレゼンテーションが始まるあたり、ぐっと引き込まれました。

そして、現在顧客の9割は海外と言います。最大の競合はベルギーにあるそうです。Niverplastは、営業だけでなく、エンジニアも誰でも顧客と話をし、顧客との関係性はまるでフレンドのようだと言います。

 

その後プレゼンは、創業から今までのビジネスの変遷の話があった後、組織運営のポリシーについてありました。

 

私たちは、管理職がいません。すべてオープンで透明です。など、セムコ社と同じような思想が並びます。(詳しくは後編で)

顧客に価値を届けることが目的であり、その目的を最適に届ける手段として組織形態がある!

 

別で訪れたABN銀行のツアーでも感じましたが、
自己組織化や自立分散型と呼ばれる組織形態は「目的ではなく、手段である」と改めて思いました。

 

組織形態の変革をサポートするプログラムを提供していると、組織の形がどうあることがよいのか?という視点になりがちです。

ここは最大の注意点だと思いました。

 

私たちは顧客にどんな価値を届けたいのか?が先にあり、それを届ける組織はどうあると最も自立的に顧客に価値を提供するようになるのか?と発想することが何より大切であると思いました。

 

「顧客価値の最大化を組織形態で支える」

 

これを肝に命じておこうと思いました。

 

Niverplastの組織形態の思想については、後編に続く

 

ライター:Yusuke Nagai

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